絵画教室での学び方は、大きく分けて3つのスタイルがあります。
- マンツーマン指導 – 先生と生徒が1対1で向き合う形式
- グループ指導 – 学校の授業のように、複数人が一緒に学ぶ形式
- 個別指導 – 一つのクラスの中で、それぞれのペースで進める形式
それぞれのスタイルにはメリットとデメリットがあり、自分の目的や性格に合った方法を選ぶことが大切です。今回は、それぞれの学び方の特徴を詳しく解説します。

目次
マンツーマンで絵を習うメリットとデメリット
メリット:じっくりと学べる、細やかな指導が受けられる
マンツーマン指導の最大のメリットは、先生が生徒一人に集中できることです。
- 自分のペースで学べるため、初心者から上級者まで幅広く対応可能。
- いつでも質問でき、疑問点をすぐに解消できる。
- 自分の得意・不得意を把握した上で、個別のアドバイスが受けられる。
- 受講者の目標に沿ったカリキュラムを組むことができる。
デメリット:受動的になりやすい、学習コストが高い
- すぐに答えを求めてしまい、自分で考える力が育ちにくいことがある。
- 費用が高めに設定されていることが多い。
- 他の生徒の作品を見る機会が少ないため、多様な表現方法を学ぶ機会が限られる。
- 教室によっては、マンツーマン指導が少なく、オンライン対応が主流になることも。
マンツーマン指導を選ぶ場合は、学ぶ目的を明確にし、自分で考えながら取り組む姿勢が大切です。
グループで絵を習うメリットとデメリット
メリット:仲間との刺激、競争心が生まれる
グループ指導では、他の生徒とともに学ぶことで刺激を受けながら上達できます。
- 他の人の作品を見ることで、新しい発想や技法を学べる。
- 競争心が生まれ、より意欲的に取り組める。
- 先生だけでなく、仲間同士で意見交換ができる。
- 講評会などで多くの視点からアドバイスをもらえる。
デメリット:受け身になりやすい、質問しにくい場合がある
- 先生が一人で複数人を指導するため、個別のアドバイスを受ける時間が限られる。
- 積極的に質問しないと、受け身のまま授業が終わってしまうことも。
- 他の生徒の進捗に影響を受けるため、学習ペースが合わない場合もある。
グループ指導では、自分から積極的に学ぶ姿勢が求められます。他の人の作品を観察し、質問や意見交換を積極的に行うことで、より多くの学びを得られるでしょう。

個別指導で絵を習うメリット
メリット:柔軟な学習環境、バランスの取れた指導
個別指導は、マンツーマンとグループ指導の中間に位置するスタイルです。
- 一人ひとりのペースで進められるため、自分のレベルや興味に合わせて学べる。
- 先生を独占する時間は限られるが、適度な距離感で指導を受けられる。
- 他の生徒の作品を見ながらも、自分の学びに集中できる。
- 先生に依存しすぎることなく、自分で考えながら学べる。
デメリット:指導の質が先生によって異なる
- 先生の専門分野と自分の学びたい内容が一致しないと、満足度が下がる可能性がある。
- 進め方が個人によって異なるため、他の生徒と比較しにくい。
- クラスの規模によっては、指導の手厚さが変わることがある。
個別指導を選ぶ際は、自分の学びたい分野に適した先生がいるかどうかを確認することが重要です。必要であれば、教室内でクラス変更を検討するのも良いでしょう。
おわりに
絵を習うパターンはコロナ禍をきっかけに増えています。
オンラインレッスンは、絵画教室に通えない人たちにも学ぶきっかけを与えています。
マンツーマン、グループ、個別指導それぞれにメリットとデメリットがあります。
自分の性格に合ったパターンはどれなのかを考え、一番適した方法で絵を習ってみてはいかがでしょうか。
文筆:式部順子(しきべ じゅんこ) 武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業 サークルは五美術大学管弦楽団に在籍し、他大学の美大生や留学生との交流を通じ、油絵や映像という垣根を超えた視野をみにつけることができた。 在学中よりエッセイを執筆。「感性さえあれば、美術は場所や立場を超えて心を解き放つ」をモットーに美術の魅力を発信。子育て中に保育士資格を取得。今後は自身の子育て経験もいかし「美術が子どもに与える影響」「感性の大切さ」を伝えていきたい。