「昔から絵を描くのが好きだったけど、本格的に習ったことはない」 「仕事や子育てがひと段落した今こそ、何か新しいことを始めてみたい」
そんな思いから「絵画教室に通ってみようかな」と考える大人の方が増えています。
この記事では、特に【40代〜60代で、かつて絵に親しんだ経験があり、教育や表現に関心を持つ方】に向けて、分かりやすく解説していきます。
絵を学ぶというより“絵を楽しむ”。そんなスタンスで自分にぴったりの絵画教室を見つけるために、ぜひ参考にしてみてください。

目次
「大人専用クラス」がある教室を選ぶのが第一歩
絵画教室と聞くと、「子ども向け」「美大受験対策」といったイメージが強いかもしれません。
実際、子どもと一緒に受けるクラスや、若者中心の受験予備校に入ってしまうと、「こんなはずじゃなかった」と感じてしまうことも……。
大人が自分のペースで、静かに絵を楽しみたい場合は、まず「大人専用クラス」があるかどうかを確認しましょう。
特におすすめなのは、
- 少人数制で落ち着いた雰囲気がある
- 同世代の受講者が多い
- ゆったりとした時間設定(1回90分〜120分など)
など、“大人の感性”に寄り添っている教室です。
体験レッスンを受けてみると、教室の雰囲気がつかみやすくなります。ホームページだけではわからない空気感があるので、見学や体験を遠慮せず活用してみてください。
「分析より感性」を大切にしてくれる教室を選ぼう
音楽を聴いたとき「いい曲だな」と感じます。なぜ「いい曲」と感じるのでしょうか。
きっとその曲が好みにあっていたり、その時の気分にあっていたりしたからです。
「いい曲」と感じることに理由はいらないはずです。
どんなにいい曲であっても、細かく分析してしまうと純粋に「いい曲」と思えなくなることがあります。
例えば曲を聴くたびに「この曲は何拍子」「ハ長調か」「作詞作曲は誰」と細かく分析してしまっては、曲の魅力がわからなくなるのです。
絵も同じです。
パッとみて「この絵、好き」と思えば、それでいいのです。
それにもかかわらず「この絵は一点透視法か空気遠近法か」などと分析ばかりしていると絵の見方が機械的になってしまいます。
ところが、絵画教室の中には、
- 遠近法や陰影の理論を重視しすぎる
- 描き方の正解・不正解を強く意識させる
といった“分析型”の指導に偏るケースもあります。
たとえば分析型の教室では、講師が生徒の作品を細かく添削し、「ここの影の方向が逆」「パースがずれている」と論理的に修正点を伝えます。技術向上には効果的ですが、慣れないうちは緊張感が強く、楽しさを感じにくいこともあります。
一方で感性重視型の教室では、「この色合い、あなたらしくて素敵ですね」「その形に見える理由ってありますか?」といった言葉で、自由な表現を受け入れる姿勢が特徴です。生徒の想いやストーリーを引き出すような指導が多く、自分らしさを大切にした作品づくりができます。
もちろん、技術の基礎は欠かせません。自分の感性を表現するためには、最低限の知識やスキルが必要です。たとえば、夕焼けのグラデーションを描きたいと思ったとき、絵の具の扱いや筆の使い方がわからなければ、そのイメージを表現しきることはできません。だからこそ、感性を大切にしながらも、基礎的な技術を丁寧に教えてくれる教室は、大人にとって理想的な学びの場となります。
絵を描くことは、日常では表現しきれない“内なる感情”をそっと出す行為。そんな自由な表現を認めてくれる教室は、絵を描くことが“癒し”や“自分との対話”に変わっていくはずです。

講師の専門分野や作風にも注目してみよう
絵画教室の講師は、ひとりひとり得意とする分野をもっています。
油絵が得意な講師もいれば、日本画を描いてきた先生もいます。
絵を習うときに「どんな絵が描きたいか」が決まっていると、より自分に合った教室を選ぶことができるでしょう。
油絵と日本画は、雰囲気が違います。
油絵は力強く絵の具を重ねながら作品を描きます。
日本画は繊細な色を重ねず描きます。
また、タブレットを使ってイラストを描きたいと思っていても、昔ながらの描き方を続けている教室ではタブレットを使うことすらないかもしれません。
絵画教室を探すときには、絵画教室のホームページから講師や先生の作品をのぞいてみましょう。
そして「この作品好き」「こんな絵が描きたい」と思った講師がいる教室を選ぶといいでしょう。
「ちょうどいいレベル感」が心地よさの鍵
絵画教室によって求められるレベルがあります。
美大受験ならば、美大合格レベルを求められます。
とにかく楽しく描くことを目指している絵画教室もあります。
大人の絵画教室の中には、絵を習うことよりも交流の場としての役割が大きくなっている教室もあります。
そのような絵画教室では、絵のレベルよりも会話力や社交性の方が求められるのかもしれません。
自分が求めている以上のレベルを求められるとストレスになってしまうでしょう。
かといって、自分が求めているレベル以下であれば物足りなく感じます。
大人の絵画教室は、美大受験や幼児教育のように目的が明確ではないだけに教室の雰囲気はさまざまです。
「自分はどのような雰囲気の中で絵を描きたいのか」を考えて、自分が求めるレベルを生徒に求めてくれる絵画教室をみつけることが大切なポイントです。
大人が絵を楽しめる教室を選ぶためには、意外と人間関係がポイントになります。
体験レッスンに参加して教室の雰囲気を感じてくるといいのではないでしょうか。
また、人間関係にとらわれることなく、純粋に絵を学びたいと思う人にはオンラインレッスンという方法もあります。
まとめ|「楽しいから続く」が、大人の習い事の正解です
絵を描くことに“正解”はありません。
誰かと比べるものでもなく、結果を急ぐものでもなく、ただ「自分の心と向き合う時間」として、絵を楽しむ大人が増えています。
この記事では、「子ども 表現力 育て方」や「絵画教室 習い事 不安」といった検索キーワードをきっかけに、大人が絵を通して得られる癒しや充実感、教室選びの大切なポイントをお伝えしてきました。
最後に、自分に合った教室を見つけるためのチェックリストを紹介します。
▶ 絵画教室を選ぶときのチェックポイント
- 大人専用クラスがあるか
- 講師の作風やジャンルが自分と合っているか
- 教室の雰囲気(人数、年齢層、空気感)は快適そうか
- 初心者でも安心して学べるスタイルか
- 自分の目的(癒し・上達・発表など)と合致しているか
迷ったときには、まずは一歩踏み出して体験レッスンに行ってみましょう。
自分にぴったりの空間に出会えたとき、「絵を描くって、こんなに楽しかったんだ」と感じられるはずです。
その感覚こそが、大人になってから始める習い事のいちばんの魅力かもしれません。
おわりに
大人が絵を習う目的はたくさんあります。
「老後の生活を充実させたい」「趣味をもちたい」「仲間が欲しい」のように長く続けることで目的達成できることがほとんどです。
長く続けるためには「楽しめること」がポイントになります。
お仕事をしている場合は通いやすいことや遅刻できることも大切なポイントです。
自分のライフスタイルにあった絵画教室を探してみてはいかがでしょうか。
文筆:式部順子(しきべ じゅんこ) 武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業 サークルは五美術大学管弦楽団に在籍し、他大学の美大生や留学生との交流を通じ、油絵や映像という垣根を超えた視野をみにつけることができた。 在学中よりエッセイを執筆。「感性さえあれば、美術は場所や立場を超えて心を解き放つ」をモットーに美術の魅力を発信。子育て中に保育士資格を取得。今後は自身の子育て経験もいかし「美術が子どもに与える影響」「感性の大切さ」を伝えていきたい。