iPad1台あれば、紙も絵の具も使うことなくイラストが描ける時代です。
とはいってもアナログに慣れている人はiPadを用意するだけでもわからないことだらけではないでしょうか。
今回は、iPadでイラストを描きたいと思っているデジタルイラスト初心者のためにiPadの基礎知識から、iPadがイラストに適している理由までわかりやすい言葉で解説します。
目次
iPadの種類
iPadにはいくつかの種類があり、値段も特徴も違います。
まずはiPadでイラストを描くために使われる代表的な2種類とApple Pencilについてお話しします。
<iPadスタンダードモデル>
iPadスタンダードモデルには、iPad Air(第4世代)とiPad(第9世代)とiPad mini(第6世代)があります。
機能や使い方に違いはありませんが、見た目と大きさが違います。
iPad Air(第4世代)とiPad(第9世代)は画面が10インチ以上ありますが、iPad mini(第6世代)は8.3インチです。
大きな画面の方がイラストは描きやすいですが、iPad mini(第6世代)は、小さく持ち運びやすいメリットがあります。
<iPad Pro>
iPad Proは、名前の通りスタンダードモデルよりも高性能です。
画面も12.9インチと11インチがあり、絵やイラストを描く人に適しています。
値段もスタンダードモデルより高額になりますが、イラストや絵をiPadで本格的に描いていきたいと思うならば、いずれは欲しいものです。
<Apple Pencil>
iPadには、イラストを描くときに手描き入力ができるApple Pencilがあります。
従来のタッチペンは、ペンで描いてから線が表示されるまでにタイムラグがあり、描き心地が良いとはいえませんでした。
しかしApple Pencilは、タイムラグが感じられず筆圧も感知します。
Apple Pencilを購入するときには1つ注意点があります。
Apple Pencilには第1世代と第2世代があり、対応できるiPadが違います。
iPad(第9世代)は、第1世代のApple Pencilしか対応しません。
自分のiPadにはどのApple Pencilが対応するのかを確認してから購入するようにしましょう。
iPad初心者Q&A
iPadで初めてデジタルイラストを描くときには、初心者ならではの疑問があります。
ここからは、iPad初心者によくある疑問に答えます。
<iPadでイラストを描いたら画面が傷だらけになりませんか>
iPadの画面はガラスです。Apple Pencilでイラストを描いてみるとツルツルとペン先がすべって描きづらく感じます。
また、ペン先で画面をこするため画面に小さな傷がつくこともあります。
画面を傷から守るためにカバーをつけます。
イラストを描く人は、ペーパーライクフィルムを画面に貼るといいでしょう。
ペーパーライクフィルムとは、紙のような描き心地になるフィルムです。
ツルツルすべることなく、適度な摩擦を感じます。
ただ、摩擦がおこるため筆圧が強い人はApple Pencilのペン先が傷みやすくなります。
Apple Pencilのペン先は消耗品と考えて、傷んでしまったら取りかえるようにしましょう。
<イラストが描けるiPadをできるだけ安く買うコツはありますか>
iPadは値上がりしました。
少しでも安く買うコツは「大手家電量販店の安売り買う」や「学生割引で買う」という方法があります。
また、イラストを描くことが目的ならば「Wi-Fi+Cellularモデル」ではなく「Wi-Fiモデル」を選ぶという方法もあります。
「Wi-Fi+Cellularモデル」とは、携帯電話会社と契約することでモバイルネットワークが使えるモデルです。
モバイルネットワークを使うためにはデータ通信契約が必要となるため、iPadの購入費用だけでなく毎月の利用料金が必要になります。
「Wi-Fiモデル」は、Wi-Fiでしかインターネットがつながらないモデルです。
毎月の利用料は必要なく、本体の価格も「Wi-Fi+Cellularモデル」より少し安くなります。
もしもスマートフォンを持っていて「iPadはイラストを描くためだけに使う」という場合は「Wi-Fiモデル」でも十分かもしれません。
iPadがイラストに適している理由
なぜ多くの人がiPadでイラストを描くようになったのでしょうか。
ここからは、iPadがイラストに適している理由をお話しします。
<イラストを描くアプリが充実していてアナログ感覚で描くことができるから>
iPadでイラストを描くためにはアプリが必要です。
無料で使えるアプリも多くあります。
それぞれのアプリには特徴があります。
自分に適したアプリを選ぶことが大切です。
また、iPadは直接画面にペンを当ててイラストが描けるためデジタルイラスト初心者に適しています。
いわゆる「板タブ」は、パソコンの画面をみながら手元の板に描きます。
リモート操作の感覚に慣れるまで時間がかかります。
<イラストを描くための情報収集もできるから>
iPadはイラストを描くだけでなく、インターネットでさまざまなイラストの資料や情報を探すことができます。
「Wi-Fiモデル」は、モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンのデザリング(iPhoneは「インターネット共有」)をすることでWi-Fiで接続できない場所でもインターネットが使えるようになります。
おわりに
デジタルイラストを上手に描くためには、iPadに慣れることが大切です。
独学は、慣れる前に飽きてしまうことが多くあります。
はじめは、たくさんのアプリやアクセサリーの中から適したものを選び、たくさんの表現を学ぶためにもデジタルイラストの教室で習うことをおすすめします。
文筆:式部順子(しきべ じゅんこ) 武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業 サークルは五美術大学管弦楽団に在籍し、他大学の美大生や留学生との交流を通じ、油絵や映像という垣根を超えた視野をみにつけることができた。 在学中よりエッセイを執筆。「感性さえあれば、美術は場所や立場を超えて心を解き放つ」をモットーに美術の魅力を発信。子育て中に保育士資格を取得。今後は自身の子育て経験もいかし「美術が子どもに与える影響」「感性の大切さ」を伝えていきたい。