絵を描きたいけど描けない! 【描けない度別】対処方法

絵を描きたいけど描けないという人はたくさんいます。
そして、一言で「絵が描けない」といっても、描けない度合には幅があり、対処方法も異なります。

今回は、絵を描きたいけど描けないという人を「描けない度別」に分けて、それぞれの対処方法をお話しします。

描けない度100%:まったくなにも描けない人

例えば「リンゴの絵を描いて」と言われて、まったくなにも描けない人は描けない度100%です。
リアルなリンゴが描けなくても、丸くらいは描けるはずです。
丸すら描けなかったということは、絵が描けないのではなく「モノを見ていない」のではないでしょうか。
絵を描きたいと思うならば、たくさんの絵をみることから始めてみましょう。
ゴッホやルノワールの作品ではなく、絵本や雑誌のイラストから始めて十分です。
ただ眺めるのではなく、絵がどのように描かれているのかを意識してみます。
リンゴの絵でも、よくみれば単なる丸ではないことに気がつくでしょう。
そして絵には正解がないことがわかります。

描けない度70%:描きたい絵はある人

絵を描くことはできないけれど、描きたい絵がある人は絵に興味がある人です。
ただ、描くスキルがまったくない状態なのかもしれません。
例えば、花の絵を描きたいと思っても、どんな花を用意してどこから描けばいいのかがわからない人は描けない度70%です。
まずは、まねして描くことから始めてみてはいかがでしょうか。
花の絵といっても、ルノワールのような花の雰囲気を描く方法もあれば、マリメッコのようなデザイン性の高い花の絵もあります。
描きたい絵にちかい作品を探して、まねして描いてみましょう。
たとえまねして描いた作品でも、自分の手を動かして描いてみると描く楽しさを味わうことができます。

描けない度40%:自分が思うように描けない人

描きたい絵もあり実際に描いてはみるけれど、自分が思うように描けない人は一番多いのかもしれません。
頭でイメージしている絵を紙に描くスキルが足りない状態です。
絵は3D を2Dにするようなものであり、多少のスキルは必要です。

対処方法は、描くスキルを身につけることです。
例えば、風景画を描きたいけれど「遠近感がでない」という状態ならば遠近法を学べばいいのです。

スキルを学ぶ方法は、絵画教室や独学、動画や通信教育で学ぶ方法もあります。

描けない度10%:描いているけど満足できない人

描けない度10%の人は、それなりに制作経験もあり、完成まで作品を描ききることができる人です。
ただ、完成した作品に満足できない人です。
絵を趣味としていたり、独学で描いていたりする人のほとんどが当てはまるのではないでしょうか。

描いているけど満足できない人は、ほぼ描ける人のため満足できない理由がなかなかみつかりません。
対処方法は、作品に対して客観的な意見を聞くことです。
描いているけど満足できない状態が続いてしまうと、絵を描くことの楽しさを感じにくくなってしまいます。
客観的な意見を聞き、自分がどこに満足できていないのかを知ることが大切です。
客観的な意見は、コンクールに出品して講評をもらう、絵画教室で先生から講評をもらう方法があります。

絵を描きたいけど描けない人は絵の一番大切なものをもっている

絵を描くときに一番大切なものは「描きたい」と思う気持ちです。
描けない度が100%の人と描けない度10%の人を比べれば、作品の出来栄えには差があります。
しかし、描きたい気持ちは描けない度とは関係ありません。
描けない度が高くても、描きたい気持ちが強ければ対処することで絵は描けるようになります。

「絵を描きたいけど描けない」と言って終わる人と「絵が描けるようになった人」との違いは、
描けるようになるまで続けたかあきらめたかの違いです。
リンゴの絵がまったく描けない人は、たくさんの絵をみることから始めます。
「ルノワールのリンゴは赤より緑が多い」や「セザンヌのリンゴは数が多い」というように
同じリンゴでも人それぞれ違った描き方をしていることに気がつきます。

そして、多くの作品をみることでモノの見方が変わります。
リンゴをみるときでも「へたの部分は波型の凹凸がある」「リンゴは赤一色ではない」と絵を描くための見方ができるようになるのです。

そして、絵がある程度描ける人は足りないものは何かを知ることが大切です。
指導してくれる人と出会うことで、描けない部分を補うことができるのではないでしょうか。

おわりに

素晴らしい絵をみたときに「こんな絵が描けたらいいな」と思うことがあります。
しかし多くの人は「描けたらいいな」と思うにとどまり、描けるように行動することはありません。
絵が描ける人と描きたいけれど描けない人との差は、ちょっとした行動の差です。

「絵を描きたいけど描けない」と「描いているけど描けない」は、同じ「描けない」でも大きな差があります。
描いているけど描けない人は、少しずつ前進しているのです。
絵を描きたい気持ちがあるのならば、まずはたくさんの絵をみて、少しずつ描き始めてみてはいかがでしょうか。

文筆:式部順子(しきべ じゅんこ)
武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒業
サークルは五美術大学管弦楽団に在籍し、他大学の美大生や留学生との交流を通じ、油絵や映像という垣根を超えた視野をみにつけることができた。
在学中よりエッセイを執筆。「感性さえあれば、美術は場所や立場を超えて心を解き放つ」をモットーに美術の魅力を発信。子育て中に保育士資格を取得。今後は自身の子育て経験もいかし「美術が子どもに与える影響」「感性の大切さ」を伝えていきたい。

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