アトリエCHICORA
生徒に直撃インタビュー! シリーズ

入会2年半で個展開催と絵本作家デビューを同時に実現!


東京・四谷にある絵画教室「アトリエCHICORA」(通学)は、絵画・造形からキャラクターに至るまで生徒1人ひとりが「描きたいもの、つくりたいもの」を先生と一緒に見つけ、個々の“好き”を伸ばしていきながら笑顔が増えるようなスクールを目指している。

何よりもユニークな点は、絵本づくりのすべてを学ぶことができる「絵本の学校(Woman Creators College)」、絵本の出版社「CHICORA BOOKS(ちこらブックス)」、女性アーティスト&クリエイターのエージェント「WCB(WOMAN CREATORS BANK)」が同じ運営元による1つのグループとして連動しているため、絵の力を磨いた先には絵本作家としてデビューすることや、イラストレーターとして活動するなどの“可能性”が溢れている点だ。

そこで今回は実際にアトリエCHICORAに通う“生徒さん”に「この絵画教室ならではの魅力」についてリアルな声を聞き出すインタビューを実施。それでは、ヤスダソータローさん、ご登場お願いします!

ヤスダソータローさんのプロフィール

「聡太郎」の名で『仮面ライダーゴースト』『獣拳戦隊ゲキレンジャー』『やすらぎの刻~道』ほか、多数の作品に出演する俳優。
生年月日:1986年1月29日 出身地:アメリカ・カリフォルニア州 血液型:AB型
サイズ:身長180cm/体重65kg/B90cm/W68cm/H83cm/S27.5㎝
<最終学歴>慶応義塾大学卒業
<特技>空手(松濤館流空手・初段)
<趣味>ギター
instagram:https://instagram.com/sotarosotaro/
プロフィール:https://alba-pro.jp/talents/sotaro
YouTube :聡太郎のそうちゃんねる

6件目で唯一受け入れてくれたのがアトリエCHICORAだった

――ソータローさんは『仮面ライダーゴースト』などに出演されている俳優さんなんですね。どのようなきっかけで俳優になられたんですか?

慶應大学在学中にスカウトされたことがきっかけです。もともと兄が俳優をやっていたこともあって憧れがあり、やってみることにしました。僕は大学に入るときに日本に来たんですが、それまでは俳優になろうなんて考えてもいなかったです。

――幼少期はアメリカ・カリフォルニアで過ごされたそうですね。どんな少年でしたか?

内気な少年でテレビゲームをよくしていました。ただ、両親がアート好きだったり、おじいちゃんが絵描きで風景画をよく描いていて毎年個展をしていたりしたので、僕も子どもの頃から絵に興味があって、よく描いていました。ただ年齢を重ねるに連れてだんだんと絵から離れていきましたね。

――アトリエCHICORAに通うようになったのは絵描きのおじいさんの影響ですか?

そうだったらインタビュー的にいいんでしょうけど、実際はまったくそんなことないんです。すみません。2011年に大学卒業後は俳優業を、その後は加えて父親がやっている楽器輸入業の会社と、2つの仕事をしてきて、絵とも何の関連もない生活を送っていました。

きっかけや前触れは何もありませんでした。今もよく覚えています。2019年12月の雨が降っていた寒い日に、渋谷の街中を歩いていたときに突然「絵を習いたい」と思ったんです。

――「描きたい」ではなく「習いたい」と?

そうです。もちろん描きたい気持ちがあったうえでなんですが、絵のことを教えてもらって、ちゃんとした絵を上手に描きたいと思ったんです。

――ソータローさんの中に描きたい絵のイメージのようなものがあって、それを描けるようになりたいと思ったんでしょうね。それからどうされたんですか?

その場でスマホで調べて、渋谷にある絵画教室に何件か電話をしました。井の頭線の渋谷駅のところから。

どこも「当日のレッスンは受け付けていない」と断られて、さらに範囲を広げて電話をしたところ、6件目ぐらいで唯一受け入れてくれたのが四谷のアトリエCHICORAだったんです。「今日ですか? 全然いいですよ!」って。それですぐに体験レッスンに行きました。運命だったと思いますね。

素人の自分でも生徒それぞれが自分の課題に取り組むスタイルだから楽しく通えた

――まずは「体験レッスン」に行かれたんですね。そのときの印象を教えてください。

ゲキレツに楽しかったです。

僕はコミュニケーション力が低いほうなんですが、クラスのみなさんが優しく話しかけてきてくれて。先生からは魚(イワシ)の写真を見て絵を描いてみてと言われたので、赤、紫、黄色、緑など薄く色を重ねながら描いたんです。それを見せたら先生から「自分は天才なんじゃないか!」と思うぐらい褒めてもらえて。

それで調子に乗りました(笑)。本当に楽しくて、すぐにアトリエCHICORAに入会することを決めました。先生からは「今すぐ決めなくていいよ」と言われたんですが、他の絵画教室からは冷たくされたこともあって即決でしたね。

――アトリエCHICORAに通いはじめてからはどんなことを習いましたか?

僕以外はほとんどの方が絵のプロとして活躍されているような方たちだったんです。

それでも楽しく通えたのは「それぞれが自分の課題に取り組む」というスタイルだったからだと思います。デッサンが上手になりたい人、デジタル画をうまくなりたい人と、みんな異なる目標をもっていて、それに合ったアドバイスを先生がしてくれるんです。

――確かに絵のレベル差が大きいなかで「同じ内容の授業」だと、初心者は厳しいですよね。

そうなんです。だから僕ものびのびと楽しむことができました。

もちろんクラスのみんなで取り組むものもあります。たとえば5分間で人体の構造を捉えてクロッキーで描くというのがあって、できたらみんなで見せあうんですけど、当然僕が一番下手なんですね。でも、だからこそ「もっと上手になりたい」と刺激を受けました。

最初は基礎を徹底して学んで、円や球体を描く、鉛筆の使い方、アクリル絵の具や水彩鉛筆などいろいろな画材に触れたり。途中からはデジタル画にも興味をもって、その方法も教えてもらいました。素人の僕にも優しく丁寧に“絵を描く楽しさ”を教えてくれたので、本当に感謝しています。

――「絵を上手に描きたい」という当初の思いは叶いましたか?

頭の中に描いた“描きたい形”を、画材を使って表現する力がついたように思います。前までは絶対に描けなかったポーズも描けるようになりました。

それはやっぱりレッスンの内容がよかったからですね。クロッキーをやったことは本当に大きくて、人体の構造に興味をもって人体の本を読むようになりました。他にも、いろいろな画材に触れたり。また、クラスメイトの存在は表現やアイデアの幅を広げてくれたと思います。アトリエCHICORAには自分では考えつかないような表現をする人がたくさんいて、それを見せあえたこともよかったですね。

そうやって上達したことが個展の開催、絵本作家デビューへと繋がっていったと思います。

個展開催と絵本作家デビューを同時に実施

――ソータローさんは昨年(2021年)に個展の開催と絵本の出版を実現されているんですよね。そのお話もぜひ聞かせてください。

アトリエCHICORAに通いはじめてから、ある日、先生から「ソータローくんの35歳の誕生日、2021年1月に個展を開くことを目標にしたらどう?」と言っていただいたんです。

というのは、他の生徒さんはみなさん「絵本を出したい」など具体的な目標があったのですが、僕は「上手に絵を描きたい」と曖昧なものだったので何か明確なものがあったほうがいいと提案していただいて。

面白そうだからやってみようと思ったら「同時に絵本も出すのはどう?」と。

――アトリエCHICORAに通いはじめて約1年後に個展と絵本が目標とは凄い展開ですね!

実際はコロナの影響などがあって1年半ほど延びて今年22年のGWに実現させることができました。

絵本の提案についてはちょうど同じタイミングでクラスメイトの方が絵本を出したこともあって、先生がアトリエCHICORAから自然に本をつくる流れができたら面白いと思ったそうで「個展をやるなら絵本も!」と言っていただいて。

僕は自分の人生で絵本をつくることなんてこのときまで考えてもいなかったのでびっくりしましたけど、ぜひやりたいと思って僕からもお願いしました。

――そうして実現された個展が「The EGG展」、絵本が『The EGG -ある「たまご」の記憶』ですね。モチーフが「卵」なのは?

根本にある「自分の殻を破りたい」という気持ちを表現しています。トラウマとは言わないまでも幼い頃の記憶や、人に見せてこなかった自分の弱い部分などをさらけ出し、最後にそれを破って一歩踏み出したい、成長したいという思いをこめています。

 『The EGG -ある「たまご」の記憶

――個展と絵本の反響はいかがでしたか?

The EGG展は四谷にあるCHICORA BOOKS Art Galleryで開催したところ、たくさんの方に来ていただき、絵本のコトバを担当していただいた松本えつを先生とのトークショーも大盛況でした。うちの親戚も全員来てくれて、感謝しきりでしたね。

絵を見てくれた方は褒めてくれる人もたくさんいますし、「まだ1冊目だもんね」と優しく言ってくださる人もいます(笑)。絵本の『The EGG』はメインの文章の後ろに薄いコトバで文章が書かれている二重構造になっているので何度も楽しめると思います。

――最後にソータローさんの今後の夢を教えてください。

僕が通っていたアトリエCHICORAのクラスは、現在は「ちこら部」と部活動になって継続しています。僕が部長で、そのメンバーとともにThe EGG展の第2弾を来年2023年のGW前後にやろうと計画しています。

絵本もまた出したいですね。『The EGG』の続編、僕が好きな犬の話、ヒーロー戦隊をやっていたので子どもに勇気を与える物語など、たくさんのアイデアがあります。いつか単著も出したいと夢見ています。

――ありがとうございました!

アトリエCHICORAに通えない方へ「オンラインコース」もあります!

東京・四谷のアトリエCHICORAまでは通うことができない――そんな方のためにオンライン絵画教室もご用意しています。詳細は上記リンク先をご確認ください!

ソータローさんコメント

「オンラインスクールは僕が入会した時にはまだ存在していなかったのですが、リアルスクールの仲間も、コロナ禍ではZoomを使ってオンラインで授業に参加したりしているのを見て、自宅から参加できるシステムも素敵だなと感じておりました。家庭の事情や、仕事の事情、通学の時間などを考えると、オンラインで学べるというのは、授業に参加するハードルが下がるという点で、大きなメリットがあると感じます」

取材・文 廣田喜昭

姉妹校のウーマンクリエイターズカレッジ「絵本の学校」(大人向け)はこちら